河瀬斌名誉教授の特別公演
4月27日のヨコハマフロントクリニックモールの内覧会初日にて私の恩師である慶應義塾大学医学部脳神経外科学教室名誉教授の河瀬斌先生の特別講演が行われました。私、理事長と院長の恩師です。
私の脳神経外科の父です。脳神経外科医として、人間として、男として最も尊敬する先生です。
「未踏世界に魅せされた波乱の人生と教訓」
河瀬教授は「Kawase triangle(河瀬の三角)」という、日本人で唯一の自身の名前が解剖学的名称として名付けられている頭蓋底外科の世界的権威です。
頭蓋底や脳幹部はno man's landと呼ばれ、頭の深い部分にある手術で到達するのに非常に困難な場所です。
河瀬教授が開発したKawase triangleを経由した手術は「Kawase approach」と呼ばれ、最も洗練された頭蓋底や脳幹部への手術方法として世界中の脳神経外科医に知られています。
Kawase triangleとKawase approachの説明
私は若い頃からこの手術方法を開発した経緯として、「失敗は成功の基」であるということを常々聞いておりました。
私は河瀬教授のもとで、失敗を恐れることなく様々なことにチャレンジする開拓者精神(フロンティア精神)を学びました。
河瀬教授にご講演をご依頼したのは、現代の日本人が失ってしまったフロンティア精神を当院のスタッフや私の友人、知人に河瀬教授から学んでもらいたかったからです。
当院スタッフと記念撮影
私は医学生時代に河瀬教授の授業を受けて「この教授のもとで学びたい」と憧れ、脳神経外科学教室に入局しました。
ボスである河瀬教授のもとで修業し、脳神経外科医を自分の生涯の仕事として選んで本当に良かったと今となっては思っています。
卒業式に河瀬教授と
残念ながら頭蓋底外科医としてのキャリアは志半ばで途絶えてしまいましたが、開業して今回のように恩師の特別講演を開催できるまでに成長したことを誇りに思います。
開業医に必要な資質
Technique, Science, Heart
記念品贈呈
河瀬教授は脳神経外科学だけでなく、英語の勉強や旅の仕方、外国人との付き合い方など多岐にわたって人生の楽しみ方を数多くを教えてくださいました。
私は河瀬教授時代の最後の博士号修得者なので「河瀬教授の一番最後の弟子」と名乗っています。また、数多くいる河瀬教授の弟子のなかで私が一番「河瀬イズム」を体現していると自負しています。
本当にありがとうございました
河瀬教授の大切な教えを後世に伝えられるように、今後もイベントを行っていきたいと思います。