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ヤンドク!の手術を脳外科医療指導医が解説
①内頚動脈狭窄症に対する頚動脈ステント留置術(CAS)(第1話)

[2026.01.16]

フジテレビ月9ドラマ「ヤンドク!」では主人公の田上湖音波先生(橋本環奈さん)が手術とカテーテルの治療の両方できる二刀流のためにたくさんの脳神経外科手術が出てきます。そこでドラマの脳外科医療指導として、ドラマで出てくる疾患と手術を解説していきたいと思います。

内頚動脈狭窄症に対する頚動脈ステント留置術(CAS)

脳卒中学会専門医の立場としてこの手術を解説します。

心臓から脳に向かう総頚動脈は、頭の中に走る内頚動脈と頭の外を走る外頚動脈に分かれます。
内頚動脈狭窄症は、脳に血液を送る内頚動脈が動脈硬化で狭くなる病気で、頚動脈分岐部で狭窄することが多いです。

原因は高血圧糖尿病脂質異常症などの生活習慣病による動脈硬化で、頚動脈分岐部は人間の体の中の血管の中で最も動脈硬化の影響を受けやすく、詰まりやすい場所でもあります。

内頚動脈狭窄(KOMPASより引用)

 

脳梗塞の主要な原因の一つです。プラーク(コレステロールの塊)の蓄積や、プラークが剥がれて血栓となり脳の血管に飛んでいき脳の細い血管を詰まらせることで発症し、血流低下や血栓塞栓による脳梗塞を引き起こします。

当院では診断は超音波による頚動脈エコーを行います。超音波の検査は放射線を使うことなく、また頚動脈分岐部は首の表面にあるために簡便に検査できます。また、内頚動脈狭窄症の原因は動脈硬化のために動脈硬化検査(ABI)も併せて行います。

治療は動脈硬化を悪化させないために生活習慣病の管理(食事、運動、服薬)と抗血小板薬(血栓予防)の内服です。

特に脂質異常症をきちんと治療することが重要です。

外科的手術はカテーテルで治療する頚動脈ステント留置術(CAS)と頚動脈内膜剥離術(CEA)がありますが、今回はカテーテルによる頚動脈ステント留置術を行っていました。

足の付け根からカテーテルを挿入し、頚動脈まで到着し、血管を広げるステントを留置します。十分に広がらない場合はバルーンで狭窄したところを膨らませます。

 

カテーテルでステント(網状の筒)を留置し、血管を広げる

ヤンドク!第1話ヤンキードクター参上!

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