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ヤンドク!の手術を脳外科医療指導医が解説
⑩急性硬膜外血腫に対する開頭血腫除去術(第8話)

[2026.03.03]

急性硬膜外血腫とは、頭部打撲などの外傷により、頭蓋骨と硬膜(脳を包む膜)の間に血液がたまる病気です。
外傷(転倒・交通事故・スポーツなど)が原因で起こることが多く、命に関わる緊急疾患です

原因

ほとんどが頭蓋骨骨折を伴い、折れた骨によって硬膜の動脈(中硬膜動脈など)や静脈が傷つくことで発生します。

症状の進行

受傷直後の意識障害後、一時的に意識が戻る意識清明期(ルシッド・インターバル)があっても、数分から数時間で急激に意識障害や激しい頭痛、嘔吐が現れるのが特徴です。

開頭血腫除去術を施行

画像所見

CT検査では、血腫が脳を圧迫する凸レンズ型(または半月型)の血腫が認められます。

 

凸レンズ型の急性硬膜外血腫

予後

早期に手術を行い血腫を除去できれば予後は比較的良好ですが、処置が遅れると脳ヘルニアを起こし命に関わります。

 

治療

緊急手術が必要になることが多いです。血腫の厚さが1〜2cm以上ある場合や、意識障害・麻痺などの症状が著しい場合は、緊急で頭蓋骨を削り血腫を除去します。

謹慎中ながらも熱い思いで緊急手術を行う湖音波先生は脳神経外科医の鑑だと思いました。

 

急性硬膜下血腫との違い

急性硬膜外血腫と急性硬膜下血腫の主な違いは、出血する場所(硬膜の外側か内側か)と原因となる血管(動脈か静脈か)です。

硬膜外は凸レンズ型に血が溜まり、意識清明期があることが多いのに対し、硬膜下は三日月型に広がり、脳の損傷(脳挫傷)を伴う重症例が多いのが特徴です。 

急性硬膜外血腫では一時的に意識が戻る意識清明期があることが多いですが、急性硬膜下血腫では受傷直後から意識障害が重症であることが多いです。

脳を包んでいる硬膜外側と内側で運命はだいぶ変わります。

急性硬膜外血腫:では早期に手術すれば予後は良いことが多い一方で、急性硬膜下血腫では死亡率が50〜90%と高く、非常に重症です。

第1話で湖音波先生は急性硬膜下血腫の手術を行っています。

 

②急性硬膜下血腫に対する開頭血腫除去術(第1話)

 

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