膀胱の病気
膀胱の病気にはさまざまなものがあります。代表的な膀胱の病気のいくつかを以下に挙げます。
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膀胱炎: 膀胱の炎症です。通常は細菌感染によるものですが、化学物質やその他の要因によっても引き起こされることがあります。急性膀胱炎は、急激な症状を引き起こすことがありますが、慢性膀胱炎は症状が長期間にわたって続くことがあります。
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膀胱結石: 膀胱内にできる結石です。腎臓でできた結石が膀胱に流れつくと、尿と一緒に排出されることが多いですが、前立腺が大きい場合や膀胱の機能が低下している場合は、膀胱の中に結石が残り大きくなっていきます。膀胱結石の症状は、排尿の途中で尿が急に途切れる、血尿、尿の濁り、などです。
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膀胱がん: 膀胱内で発生するがんです。肉眼的な血尿でみつかることが多いですが、ほかの検査を行った際に偶然発見されることもあります。喫煙や化学物質に曝露されたり、遺伝的要因が関与することがあります。膀胱がんによる血尿は、痛みを伴わないことが多く(無症候性血尿)、血尿が出たり止まったりする(間欠的血尿)事があります。血尿に気づいた場合は検査をお受けください。
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過活動膀胱: 急な尿意を感じ、排尿を我慢するのが辛かったり間に合わずに失禁してしまう状態です。
- 尿失禁:尿漏れのことです。尿意を我慢できずに漏らしてしまうタイプ(切迫性尿失禁)と、笑ったりくしゃみしたりお腹に力が入った時に漏らしてしまうタイプ(腹圧性尿失禁)があります。両方のタイプが同時に起こる混合性尿失禁という状態もあります。膀胱に尿が溜まりすぎて尿が溢れ出る、溢流性尿失禁という状態もあります。溢流性尿失禁は、前立腺肥大症の方や膀胱の筋肉の力が衰えてしまった方に見られます。溢流性尿失禁では、ついさっきトイレに行ったのにまたすぐに行きたくなる、尿失禁が続く、下腹部がぽっこり膨らむ、などの症状がみられます。
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膀胱憩室症: 膀胱の壁にできる袋状の突出部です。これにより尿の貯留や感染のリスクが高まることがあります。
これらは一般的な膀胱の病気ですが、その他にも様々な疾患が存在します。正確な診断と適切な治療を行うためには、泌尿器科医の診察が必要です。